錦府塩幇酒楼

liyuan2009-01-23


取引先との忘年会(中国は旧正月を祝うため、この時期は忘年会)で、
北京の西側にあるレストラン「錦府塩幇酒楼」に連れて行っていただいた。


レストランに向かう時、何料理ですか?と聞くと、
「塩幇料理です。」と。
塩幇とは、四川省の塩商人のことで、その人たちが食べていた料理とのこと。


が、まったく想像がつかない。


塩を使ったお料理ですか?と聞くと、
「塩は商品ですから(笑)四川なのでちょっと辛い料理です」と。

お店に着くまで私の想像は、
塩を都まで運ぶ仕事をしていた人たちが、その道中で食べていた料理・・・。
どちらかというと庶民的な味。
レストランの立地(中関村・・・北京の西側)もあって、レストランも庶民的な感じ。


で。
店の前に到着したら、なんだかいたく立派な佇まい。(トップ写真参照)
高い壁と石造りの門構えは、南方特有の建物の雰囲気です。
こんなところに、こんな立派なレストランがあるなんて・・・とびっくりです。


門をくぐり、前庭のようなところを通って、レストランの中に入ります。
レストランの内部は、木造っぽい作りになっており、
赤い紐が掛かったランタンがつるしてあったり、
内装は昔の中国のお金持ちの私邸のような雰囲気です。
平日は、行列が出来るほどの人気店なんだそうです。



店員さんたちも、客とすれ違う時は、挨拶をきちんとするし、
なかなか好印象。


肝心のお味のほうは・・・。

山椒がピリリと効いた味付けが多かったですが、全体的には辛すぎず、悪くない。
四川から杭州までの名物料理が出てくる感じです。




前菜
写真左下:茄子とニンニクと唐辛子を自分たちでつぶして頂く料理は美味。
夏にビールのつまみにしたい感じ。


写真右下:夫婦肺片(牛モツの薄切り。肺は入ってない)
肺片の下に香菜(パクチー)の茎を刻んだものがあり、これが美味。





熱菜その1
写真右上:南瓜の葉っぱの炒め物。
エグミもなく意外と美味しくいただけました。


写真左下:干鍋白菜
白菜と干し豚肉の炒め物。





熱菜その2
写真中右:トンポーロウに似た、塩幇風豚肉の煮込み料理。
いやー、これは美味しかった。
これは四川料理というよりは、杭州料理かな?


写真右下:上記の塩幇風豚肉の煮込みを、マントウに挟んで食べたら、絶品。


写真左下:坦々麺(タンタン麺)
このお店のタンタン麺は、初めて食べる味でした。
レモンリーフの味がちょっとして、タイ料理っぽい雰囲気のタンタン麺。
不味いかな?と思ったけど、良く混ぜていただいたら、美味しい。




熱菜その3
写真右上:富順豆花
富順は自貢市にある県の名前。
豆花は、やわらかい豆腐のようなもの。
お好みの調味料で、辛くも食べられるし、甘くしてデザートにも出来る。


写真左下:焼き餃子
エンジュの花が具に入っているとのことで、面白い味がしたけど、クセになりそうな感じ。


写真下中:「退秋魚」のスープ
この店一番の人気メニュー。
退秋魚は、鰻の一種なんだそうで、鱗はなく、長江の峡谷の岩陰に潜んで暮らしている魚だそうです。晩秋になると、川沿いの岩に移動し冬を越すらしく、その時に捕れるので、退秋魚というのだとか。
いつも食べてる鰻よりは、2まわりくらい胴が大きい感じの魚でしたが、
臭みは全然なく、見た目はいまいちですが、スープも嫌なクセもなく美味しくいただけました。




隣の同僚は、食べながら久々にこんなに美味しい中華を食べたとつぶやいてたくらいですので、
よっぽど美味しかったとみえます。


ちなみに。
ここのレストランは、四川の自貢市のお料理がメインだそうで、
お料理の名前にも、自貢風●●料理というのが結構ありました。


自貢市は「塩都」ともよばれ、「井塩」と呼ばれる塩が多く作られたのだそうです。
塩分を含む井戸水を乾燥させて塩を作り、それを売りさばいてたのが、
塩幇と呼ばれる、塩商の人たち。
独占販売をしていたので、莫大な富を手にしていたのだそうです。
なので、美味しいモノには目がなかったんですね。


豪華さでは宮廷料理には敵わないけれども、
スープの味では宮廷料理にも決して引けを取らないと紹介されています。
どうりで、魚のスープ、美味しかったわけです。


塩の商人と聞いて、私はテッキリ、塩を担いで歩いて、
都まで売りに行く人を想像していました・・・。
その人たちが道中食べる料理だから、たいしたものではないだろうと・・・。
いやはや、参りました(笑)


また、お店の名前の「錦府」というのは、四川省成都のことなんだそうです。
成都は、唐の時代から、蜀錦という錦を産出していたため、「錦城」という別称があるんです。
で、その錦を取り扱う役所を「錦府」といい、成都を指すのだそうです。


レストランの名前からも、四川地方のお料理だということが、分かる人には分かるんですねぇ。



お値段も決して安くはないけれど、高すぎないし、この味なら納得と、
中国のレストラン紹介のサイトに書いてあったので、
少し遠いですが、次回、友人と改めてまた行ってみたいと思いました!


頤和園観光の帰りに行くレストラン探しに、結構困ってる方!
ぜひここ、行ってみてくださいねー。


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錦府塩幇酒楼
住所:北京市中関村南大街31号(湖北大厦向い)
   北京動物園の西北附近
電話:6819-6222
ぐるなび北京版↓↓
http://www.gudumami.cn/beijing/jp/cb30360/
レストランHP↓↓
http://www.jfyb.com.cn/home/index.aspx

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