温泉旅行

liyuan2007-03-19


北京市郊外にある「小涌谷温泉」。
ここ最近、北京のフリーペーパーにかなり載っていたので、ご存知の方も多いかもしれません。


どんなところか気にはなっていたのですが、なかなか行く機会がありませんでした。
北京で温泉…というのもなんとなく結びつかなかったし…。




飲み仲間のお誕生日と送別会を兼ねて、みんなで行ってみよう!ということになりました。
自宅までの送迎も頼めばしてくれるので、アクセスは便利です。
なんと黒塗りのベンツがやってきました。ワゴンで行くと思ってたので、びっくりしました。



北京市内から1時間ほど郊外に走ると、宿に到着。
黄色い土がむき出しの、岩山に囲まれ、丸裸の栗の木畑が広がる、荒涼とした場所にぽつんとある小さな宿です。
大型のチベット犬3匹とこれまた大きなビーグル犬が、我々を歓迎して(?)大合唱してくれました。小型犬は平気なのですが、大型犬は怖くて近寄ることも出来ず(笑)

小涌谷温泉宿」


お部屋は、洋室や四合院もあるそうですが、我々は和室をチョイス。
一応、床の間や、障子もあり、お部屋の中にいると日本の温泉旅館に来たような錯覚を起こします。
畳のお部屋はのんびり出来て、よいですね。

「和室」


昼食の時間まで、時間があったので宿の周りの偵察に出ました。
どうやら雨女であることを、そろそろ認めなくてはいけないかなと思うのですが、
旅行に行くと必ずお天気が良くありません。
この日も、前日までは春のぽかぽか陽気だったのにもかかわらず、どよーんとした今にも雨が降り出しそうなお天気。
そのうえ、いけどもいけどもただひたすらと荒涼とした土地が広がるのみ…。
木々に若芽が芽吹いていたり、花の一つでも咲いていたり、池があったりでもしたら、まだ気分的にも盛り上がるのでしょうが、張り切って午前中に到着したのはいいけど、こんなところでどうやって時間をつぶそう…とみんな呆然(笑)

「宿の周りの風景…」


昼食時に、宿のご主人らしき人に、長城があると聞いたけど、どうやって行けばいい?と聞いたら、100元で車を出してくれるとのこと。
お出迎え時に乗ったベンツで、30分ほど走り「水長城」へ。
こっちに来てから、長城には何度も行ってるけど、ベンツで行ったのは初めて(笑)
貴重な経験です。




この水長城、ダムの堤防を渡って行かないといけません。
堤防の片方は、数十メートルの断崖絶壁。もう片方は、ダムの貯水池。
幅は2mほどありますが、手すりなどはないので、ちょっとスリリングです。



女性陣は、おー、こわーい!といいつつ、写真を撮りながら何事もなく歩いていましたが、男性陣は本気で怖がって腰が引けてました。その様子をみながら、大爆笑。
やっと対岸に到着すると、農民らしき人が入場料2元を徴収していました。
もめるのも面倒くさいので、素直に2元払って、ダム沿いに歩くと、長城に向かって登る道ができていました。
おそらく農民が勝手に掛けたと思われるはしごをよじ登って、長城に侵入成功!(笑)
何が怖いって、このはしごが個人的には一番怖かったです。



水長城は長城がダムによって分断されていました。
私が知っている水の中に沈む長城はコレだったのかは不明です…。
多少修復された感はありますが、かなり勾配がきつく、ハードです。


ロッククライミングのような場所がたくさんあり、歩くというより、よじ登るといったほうがよい感じでした。



でも、観光客は圧倒的に少なく穴場的なスポットだと思います。
お客様を連れて行くような場所ではないけれど、長城はもう飽きたよ…という人が行くには、いい感じです。アドベンチャー気分も味わえるし。



せっかく来たから、上まで行こう!と張り切って、みんなどんどん登って行くので、一番後ろから写真を撮りつつのんびりついていきました。
やっとみんなが休憩しているところに追いついて、一息つくと、空から白いものがヒラヒラと舞ってきたので、鳥の羽?と思ってよくみると、なんと雪でした。
長城に降る雪は、天使の羽根のように、フワフワと落ちてきて、とても幻想的でした。




帰りもダムの堤防を通って戻るのですが、断崖絶壁な様子がとてもよく見えてしまうので、さすがの私も一瞬ちょっと怯む感じでしたが、男性陣は完全に足がすくんでしまっていました。
本人たち、必死なんですが、その様子があまりにもおかしくて、笑いが止まりませんでした。
まぁ、笑って済んだのでよかったですが、よく考えたらパニックとかになって落ちたりしてたら、笑い事じゃないので、無事に戻ってこれて一安心ですね。
でも、スリリングなアドベンチャーワールドが楽しめる長城、かなり思い出深い場所になりました(笑)




宿に戻って、特にすることもないのでDVDをみながらお昼寝タイム。
私は、せっかく来たので、宿の周りを一人で散策にでました。
静寂の中で、聞こえるのは自分の足音と、土を優しく叩く小さな雨音と、鳥のさえずりのみ。
久々に、心が浄化されるような、穏やかなひと時でした。これぞまさにヒーリングです。


「ミニダム側からみた宿」


夕食前に、温泉に。
水着着用で、男女混浴でした。(脱衣場は男女別れています)
でも、受付のおじさんに、男子が来たら入れないでね!と頼んでおいたので、
貸し切り状態でのんびり出来ました。
割りと大きな湯船にゆっくり浸かり、リラックスできましたが、片側が一面のガラス張りで、外が丸見えなのがちょっと気になりました。
夏場は緑が見えてキレイなのかも…。水着着てないと、外から見えてしまう可能性大です…。
シャワーの温度が一定じゃないので、悪戦苦闘したけど…。


本当に温泉なのかは不明ですが、一応、硫黄の匂いもしたし、肌がスベスベになったような…気がしました。




ここの宿、特筆すべきはお食事が美味しかったことです。
実は、田舎の宿での食事は全く期待していなかったのですが、北京市内の下手なレストランに行くより、よっぽど美味しかったのが驚きでした。
みんなで食事をしていて、みんなが美味しいね♪と言いながら食べられることって、幸せですよね。



夜は、部屋でみんなでワインを飲みながら、DVDに夢中な人たちを横目に、夜更けまでおしゃべりに花を咲かせていました。
つーか、DVDみてもいいけど、集中するなー(――;)




翌朝、起きたら、荒涼とした風景が、一変して銀世界になっていました。
雪景色のほうが、味があっていい感じでした。

「宿の中庭」



「宿のとなりのミニダム」



ちなみに、お値段は、和室利用で450元/人(1泊2食付)
送迎代200元(セダン車/台)
私たちは3食頂きましたが追加料金取られませんでしたよん!


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小涌谷温泉
北京市昌平区興寿鎮海小村
電話:8972−5840
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