杭州/黄山/宏村、西逓/の旅①

liyuan2006-10-03



旅人:2人
行き先:杭州/黄山(世界遺産)/安徽古民居群“宏村”“西逓”(世界遺産


中国は10/1-10/7まで、国慶節で大型連休になる。
今年は、日本から来る友人Hと杭州空港で待ち合わせをして、杭州/黄山/宏村西逓に行くことにした。
と言っても、具体的に手配を始めたのが出発の1週間ほど前…。
成田-杭州AIRがなかなか取れず、出発が危ぶまれたけど、Hちゃんが頑張ってチケットをGET!
彼女の到着時間に合わせて、私も国内線を手配した。
国慶節期間中なので、格安チケットは無いだろうと諦めていたら、
な、な、なんと!6割引!!!
かなり安い。
聞き間違いかと思って、3回も確かめてしまった(笑)
手配もギリギリに頼んだため、かなりの妥協は覚悟していたのだけど、出発日を3日にしたせいか、特に問題なく全て希望通りに手配できた。
そうこうして慌しく、出発の日を迎えた。


予定では、私が先に杭州空港に到着して、Hちゃんを出迎えるはずだった。
到着ロビーに出ると、こっちに向かってものすごく手を振っている人がいる。
誰?と思って、よく見たら、なんとHちゃんとガイドの盧さんだった!
早着した上に、空いていたので入国審査もあっという間で、予定より早く出てきてしまって、ガイドさんとも会えずにしばらくウロウロしてしまったそうだ。
とりあえず、無事に合流できて一安心だ。


空港内で、両替をしている最中に、ガイドの盧さんから衝撃の事実を伝えられる。
この日、黄山のふもとの町、屯渓まで車で移動する予定で、その移動時間が4時間以上かかるというのだ。
高速道路が工事中のため時間がかかるとのこと。3時間半と聞いていただけに、
「聞いてないよ〜!」状態。
「それ、ホントに本当?」とガイドさんに聞いていると、隣に立っていた男の人(なぜかさっきから付いて来ていた)が、いきなり日本語で、
「5時間だよ。車だと5時間。飛行機だと3時間(笑)」と話し出した。
この人ダレ!?と思ったら、なんとドライバーのヨウさんとのこと。
この2年間、割と中国国内旅行したほうだけど、日本語の出来るドライバーさんは初めてだ。
杭州-屯渓間はスルーガイドが着かないので、ドライバーが日本語が出来るのは、ちょっと嬉しい。
って、喜んでる場合じゃないって!


ガイドの盧さんが、「本当に5時間かかるの?」とドライバーのヨウさんに中国語で聞いているのが耳に入る。
「あぁ、5時間かかるよ。運転する俺が言ってるんだ。確かだよ。」と。
あぁ、なんでこういう会話だけは聞き取れるんだろう…。
車で5時間って相当疲れるよな…。かなりブルーだ。


この日は、午後から杭州市内観光。夕食後、屯渓へ車で移動というスケジュール。
今更、5時間のドライブが嫌だ嫌だと叫んでもどうにもならないので、気を取り直して、観光に出ることに。


杭州は、かのマルコポーロが「世界で最も美しく華やかな町」と絶賛したと言われている。

まず、呉山にある城隍閣(じょうこうかく)へ。


1階に南宋時代の街の様子をジオラマで展示。
これが、壁にかけるタイプのもので、かなり大きいのだけど、とても見ごたえのあるものだった。
エレベーターで3階まで上がると、そこは茶館になっていた。
杭州名産の龍井茶を飲みながら、中国楽器の演奏を聞き、中国一美しいと言われる西湖を眺め、湖からの心地よい風を感じる。五感全てを満足させられる場所だ(笑)



その後、呉山のふもとにある「河坊街」へ。
ここは宋代の歴史ある町並みを再現した新たな観光スポットとのこと。

老舗の薬屋や、菓子屋、扇子屋、お茶屋などが軒を連ねている。国慶節の連休中とのことで、観光客が押し寄せており、人・人・人であった。
杭州といえば、龍井茶が有名だけど、今は新茶の時期じゃないのであまりお勧めしないとのこと。ただ龍井茶というだけで買ってはダメなのだそうだ。春の新茶は農薬を使っていないので、美味しいとされているらしい。こちらの人は、ちゃんと生産時期を見て買うのだそうだ。
一番面白かったのは、クラッシックな建物に最近入ったといわれるマクドナルド。
建物の外壁に、大きなマックの看板を取り付けて、論争が起きているというニュース*1をちょっと前に見た覚えがあった。ここだったのねぇ。


西湖のほとりの小山に立つ雷峰塔へ。
ここは、中国に古くから伝わる説話『白蛇伝*2』で、白蛇が閉じ込められた塔なのだそうだ。
確か中国語の授業でやった記憶があるし、京劇の演目でも見た記憶があるけど、いかんせん記憶力が悪いので、自信がなくてHちゃんにあらすじを教えられず…。
白蛇と青蛇が女性に変身して出てくる記憶があったが、ガイドの盧さんに言ったら、青蛇は出てきませんとあっさり言われたので、自信喪失(笑)
でもさっき調べたら、青蛇出てきたよーー!!あってたじゃーん(+o+)


入口の脇にある池をまず見学。
何の変哲もないフツーの池だと思ったら…。
なんと亀が、大量にいる。というか、亀だらけ。
よく見るといろんな種類の亀がいる。私の人生の中で、一度にこんなに大量の亀を見たのは初めて…。あまりに気持ち悪いが、怖いもの見たさで池を覗き込む。
すると、池の中から大量のカメがこっちを見ている。コワーッ!!!


雷峰塔は、2002年に再建されたとのことで、とても近代的な設備を整えている。

まず屋外エスカレーターに乗って建物の1階部分まで移動。土とレンガで出来た唐代の土台が展示されている。
そして、塔の部分はエレベーターで上がれる。

国慶節期間中だったため、エレベーターに乗るのも行列だ。
しかし驚いたことに、中国では常識の横入りする者がいなく、みんなちゃんと列の後ろにちゃんと並ぶ。ストレスレス。すごい。ちょっと感動。


塔の上からの西湖の眺めは、絶景。
しかし、狭い通路にたくさんの人。


危ないので、そそくさと退散。
帰りは階段を利用。一応、下り用とのぼり用と2つ階段があったけど、いるんだよねぇ。
逆流してくる人って。どこの国も同じ(笑)
途中の階では、白蛇伝の有名な場面を、有名な彫刻家が数年かけて彫刻したという大作が6枚ほどあった。ものすごく細かくて、精巧な作品で、ただただ驚くばかり。


西湖は、一周15kmで、電動カートに乗って1時間の周遊コースが人気らしい。
でも私たちは時間の都合で、湖畔を少し散策することにした。
昔、皇帝が西湖を遊覧する時に乗ったといわれている龍の船が再現されていた。
ちなみに今この船を貸しきると、1時間5000元とのこと。


夕方になり、風がとても心地よい。遊覧用のボートは、大小に関わらずみんな舳先に国旗を掲げていた。今年は、建国57周年とのこと。街中でキレイなお花をたくさん飾ってあり、祝賀ムード一色だ。




夕食は、杭州料理。
龍井蝦仁(龍井茶の新茶と、蝦を炒めたもの)と東坡肉(トンポーロー。ブタの角煮に似てる)が有名。トンポーローが品切れで、似た料理が出てきましたが、私たちには区別がつかず(笑)




夕食後、いよいよ屯渓へ向けて5時間の長距離移動。
外は真っ暗で、何も見えない(+o+)
街灯もないような道をひたすら進む。
ちゃんとたどり着けるか心配だ。
真っ暗なワゴン車の車内で、Hちゃんと時間を気にせず(笑)ゆっくりとおしゃべり。
途中1回のトイレ休憩を挟み、おしゃべりに飽きて、ウトウトして、目が覚めた頃、ようやく屯渓のホテルに到着。
夜7時過ぎに出発して、11時過ぎに到着だったので、4時間強。
思ったより早かったじゃーん。でも乗ってただけなのに、疲労困憊。
ドライバーのヨウさんはもっと疲労困憊だっただろう。安全運転、アリガトウです。
夜の11時だったが、屯渓のガイド金さんが我々の到着を、ホテルで待っていてくれた。
チェックイン手続きをしてくれ、明日の集合時間等の確認をして、ものの10分程度のために、こんな遅くにホテルで待っててくれた。仕事とはいえ、申し訳ない気持ちになる。


Hちゃんは、朝5時おきで、日本から移動してきたために、相当お疲れの様子。
明日は、黄山ハイキング。噂によると相当山道がキツイようなので、さっさと寝て明日に備えることにした。