万里の長城と明の十三陵

liyuan2006-07-30


朝7時半に両親の泊まるホテルのロビー集合。
この日は、万里の長城と明の十三陵に行く予定だ。
胃腸の痛みをごまかしつつの、バスの旅だ。


八達嶺以外の長城を見たいという母からのリクエストを受け、私は慕田峪(ぼでんよく)長城に案内することにしていた。観光客に一番人気の八達嶺は、ただでさえものすごい人出だが、夏休みの週末となると身動きできないほど観光客で埋め尽くされる。将棋倒しになって、親が怪我でもしたら大変だ。


朝早く出発したせいか、道路も込んでいなく、1時間半ほどで慕田峪に到着。
入口附近に大勢の修学旅行と見られる学生と団体客がいて、ちょっと焦る。
しかし彼らはみな、徒歩で登るコースへ流れていったので、ロープウェイ利用の我々は、並ぶことなくすんなりとロープウェイに乗れた。


本来ならば、ロープウェイからも絶景が見られるはずだったのだけど、この日はあいにく霧が濃く、遠くの山々は全然見えない(+o+)


しかし母は、山に生えてる植物を見て、「あら、コレはクリの木ね。もう実がなってるわ。あ、こっちはトチの木よね。あらこれは、○○の花よね。ねぇ、パパちょっと見て!あれは…(以下省略)」てな具合に、目に入る全ての植物に反応し、喜んでいたから良しとしましょう(笑)


5分ほどで終点に到着。
やはり霧であまり絶景とは言えない。
長城に登り、少し歩いて記念写真を撮り、父は転ぶと危ないからと、その先には進もうとしない。
仕方ないので、母と2人で近くの、のろし台まで歩くことにした。
どうやら長城そのものよりも、周りに生えている植物のほうに興味がある母は、しきりに長城の壁の外に生えてる植物ばかりを覗いてる。そして、今回の旅で一番母が喜んだのは、長城の外壁をつたっていた黄色い蛇とリスを発見したときだった(^_^;)

「母が見つけたへび」


それにしても、同じ時期に八達嶺に行った上司は、人で埋め尽くされていたと言っていたが、慕田峪はほとんど人がおらず、ゆったりと観光できた。


慕田峪から、八達嶺近くの「長城脚下公社」というケンピンスキーホテルがマネージメントをしている別荘のクラブハウスに移動。
移動に山を2つくらい越え、1時間半ほどかかった。
母は、ここでもバスの窓から道路沿いに生えている植物に目を奪われていた。
私は、さすがに朝早起きしたので、熟睡。


おなかが空いた頃にようやく長城脚下公社に到着。
北京のおしゃれスポットとして、知る人ぞ知る場所だ。
といっても、最近は各旅行社でもここのクラブハウスで昼食を取るのを、コースの中に入れているようだ。
八達嶺からは、15分ほどなので、立地的にも便利だし。


クラブハウスの窓から、小さく万里の長城が見える。
なかなかおしゃれな空間で、上品な味付けのお料理を頂いた後は、明の十三陵の見学だ。


長城に登っていた時は、霧であんまり景色が見れなかったが、十三陵につくころには、すっかり晴れて蒸暑いお天気になっていた。


定陵の地下宮殿までは、入口からあるいて15分ほど。
日本人観光客の多さにちょっとびっくりする。
知ってるガイドさんも何人か見かけた。


地下宮殿は、冷房が入っているのかと思うほどひんやりとしていた。
明の神宗万暦帝の陵墓だ。
ってことを今ガイドブックを開いて初めて知った_| ̄|○
そういえば、定陵は有名だけど、誰の墓なのか知らなかった。


定陵を見た後、神路と呼ばれる墓参道の石獣と石人を見ようと思っていたが、両親が疲れたので、お土産のお茶を買いに行きたいというので、北京の銀座、王府井に行き先を変更した。
途中、母のために天安門広場の前を横切ってもらうようガイドさんにお願いをし、休日でごった返している広場を車窓から眺める。
この2日間、どこに連れて行ってもそんなに感激した様子を見せなかった母だが、さすがに天安門広場を見たときは感激していたようだ。
北京に来たという実感を得られたのかもしれない。


王府井でお茶とお土産を購入した。
母が値切るのがあまりにも下手で、見てられない(笑)


食事時間にはちょっと早かったので、后海のほとりを15分ほど散策した。
魚釣りのおじさんや、水泳をしているおじさんなどを眺めていたが、あまりにも蒸暑いので、
レストランに向かうことにした。


夕食は、后海の側にある「梅府家宴」という上海料理の店で。
胡同(北京の下町)の中にポツンとあり、隠れ家的なレストランだ。
京劇の女形梅蘭芳という人のテーマレストランで、健康に気を使っていた彼が愛したヘルシー料理を出すお店だ。
四合院造りの内部には、梅蘭芳の着ていた衣装や、彼が書いた絵などが飾ってある。
また、BGMは彼の演じた京劇のテープだ。頭のてっぺんから出すような高音は、まるで猫が鳴いているような声だ(笑)


幸い父も母も梅蘭芳を知っていて、なかなか楽しんでくれたようだった。
お料理は、ちょっといまいちだったけど。


食後は、ホテルの近くにある足裏マッサージに行った。
母は、生まれてはじめての足裏マッサージだ。
ことの大小に関わらず、初めてのことには、とかく強烈な拒絶反応を示す母なので、行く前までは行きたくない!と言い張っていたが、私と父がいつもそうなんだよねと話していたら、気に障ったのか、じゃあ行くわよ!行けばいいんでしょってな感じで母も行くことに。


ここ数日体調不良だった私は、マッサージ師のお兄さんに胃腸のツボを中心にマッサージしてもらった。他にも、睡眠不足、肩、腰もよくないといわれた_| ̄|○


ちなみに足裏マッサージ初体験の母は、気持ちよくも悪くもなかったようだ(笑)
健康だということでしょう。
父は、イテテテ…と何度も叫んでいましたが(笑)