帰国の日の出来事


週末の観光の疲れを引きずったまま、フラフラになりながら出勤。
週末はなんとかお天気が持ってくれた。
しかしこの日は朝なのに、外が真っ暗になるほど悪天候
変な天気だねぇなんて話してたら、あっという間に強風と豪雨で、嵐のような天気になった。


確実に、両親が乗る飛行機が遅れる。
そう直感した私は、朝から運航状況とにらめっこ。
両親以外にもお客様が巻き込まれる可能性があるので、関係箇所と連絡を取り合っていた。
両親が乗る予定の便は、2時間遅れの見込み。
とりあえず、少し早いランチを取るために、小龍包で有名な「鼎泰豊」で待ち合わせをしていたので、雨の中鼎泰豊に向かう。


到着そうそう、見送りのガイドさんが、高速道路が通れないかもしれないと告げた。
とりあえず、食事を済ませ、予定より少し早く両親を空港へ向かわせた。


空がだいぶ明るくなってきていたが、ちゃんと空港に到着できたか心配で、途中でガイドに電話を入れる。
「とりあえず空港の近くには到着しているのですが、ものすごい渋滞の上に、小さな問題が…」
彼は、中国語で私に言った。
「どうやら空港高速道路の一部が冠水しているらしいんです。もしかしたら、歩いて行かなければならないかも」と彼は続けて中国語で言った。
日本語堪能なガイドだったが、おそらく相当慌てていたのだろう。
チェックイン終了時間が差し迫ってくる中で、車は渋滞にハマったままいっこうに動かない。
私だったら、相当パニクっているはずだ。


私は私で、ウチの両親以外にも渋滞にハマっているお客様が数組いたため、関係箇所に連絡をするが対応に追われていて、取り合ってくれない。
しかし他にもチェックインできていない乗客がたくさんいるので、とりあえずチェックイン時間を引き延ばすとの情報を得て、すぐに各ガイドに伝える。


延長していたチェックイン締切時間が差し迫ってきた。
まだ両親が到着したとの連絡がないので、心配でたまらなかった。
空港支店で働いている同学のMの携帯に両親の姿はあるか?とショートメッセージを送ると、すぐに電話をくれた。
姿はまだ見てないし、チェックインした記録もまだないけど、他のお客様も来ていないので、チェックイン時間をさらに延ばしているからきっと大丈夫よ。と。
結局、その後何度も彼女の携帯に直接連絡を入れることになった。
おそらく目の前のお客様の対応に追われているにも関わらず、彼女は嫌な顔…いや声一つせず、対応してくれた。彼女が、天使のように見えたのは言うまでもない。本当にありがたかった。


結局。
今回の旅行のためにおろしたばかりの靴をはいていた両親は、雨の中、くるぶしほど水が溜まった高速の脇を15分ほど歩いてやっとの思いで、チェックインカウンターにたどり着き、なんとか締め切り前にチェックインを済ませたようだった。
M同学から、チェックイン済みの連絡をもらった時にはとりあえずホッとした。


到着後、万が一チェックインできない場合に備えて、出発ロビーで待ってくれていたガイドさんに、無事チェックインできたことを電話で告げる。
彼もホッとした様子だった。


彼は、雨の中、嫌な顔一つせず両親の重たいスーツケースを15分も持って歩いてくれたそうだ。
おそらく彼のきていたスーツも、履いていた革靴も、ダメになってしまっただろう。
母が帰国後、それをいたく心配していた。


両親の乗った飛行機は、予定より2時間弱遅れて飛び立った。
離陸したとの情報が入ったときに、心からホッとした。


あとは、父と母が雨に濡れて体調を崩さないことを祈るのみだ。


午後10時過ぎ、父から無事帰宅したと電話が入った。
帰りは本当にエライ目にあったけど、それも含めて良い思い出になったと言っていた。



高速道路冠水のニュースの詳細は、こちら↓
http://www.people.ne.jp/2006/08/01/jp20060801_61854.html