山海関/北戴河/清東陵

老



旅人:8人
行き先:河北省秦皇島(しんのうとう)/天津市郊外


週末を利用して、1泊2日で山海関/北戴河/清東陵に行ってきた。
山海関は、NHKの番組で、船から撮影した海に消える万里の長城を見てから、ずっと行ってみたいと思っていた場所なので、張り切って企画。
社内で参加者を募ったら、10名以上から反応がありちょっとびっくり。
結局、仕事や体調などの理由で実際に参加できたメンバーは8名。
個人で行こうとすると微妙な距離にあるので、みんな行ってみたいと思っていてもなかなか行けずにいたようだ。


電車でもいけるけど、人数が集まったのでバスを1台チャーターしていくことにした。
北京から秦皇東まで、約280kmのバスの旅だ。


途中、サービスエリアでトイレ休憩を取ったが、思ってたよりトイレもキレイで、サービスエリアも整備されていて驚いた。
相変わらず紙は常備されていないけど、ドアもちゃんとあるし、鍵も閉まるし、水も流れる。中国もだいぶ変わってきたなと実感。


最初のサービスエリアで、同行者のSさんが冷えたビールをたくさん買ってきて、車内で配ってくださった。
やっぱ旅の醍醐味は、朝から飲むビールでしょ♪
ビール飲んで、寝る!これが最高よとSさんはご満悦。
持参されたスルメと、私が差し入れた柿の種をつまみにグイッと2本空けて、気がつくと
寝ていらっしゃいました(笑)


3時間半。バスはようやく秦皇島市内に到着。
現地ガイドをピックアップし、そのまま昼食レストランへ移動。
昼食後は、さっそく観光へ。


車窓から、なかなか海が見えず、「海はまだ見えないの!?」とみな口々に騒ぎ始めたのでガイドさんもびっくりした様子。
ようやく海らしきものが見えたときは、大歓声だった(笑)
初めて海をみたわけじゃないのに(笑)

「車窓から見えた海」


北京では、海は見えないので、みな海が恋しくなっているようだ。
さすが海に囲まれた島国ニッポン出身者たち。
海を見ると故郷を思い出すのかもしれない。
我々の血が海を求めているのか!?(笑)



いきなり今回の旅のメイン「老龍頭」へ。
万里の長城の最東端。渤海に突き出している長城だ。
テレビの番組で、見たときは、船で海側から見た映像が写っていた。
それを見た瞬間から、ぜーーーったい行ってみたいと思っていた場所。


まず、龍武営というかつての守備兵の宿舎や調理場、馬屋、牢屋などが再現されていて、テーマパークのように見学できる。
その後、澄海楼(ちょうかいろう)の前の長い坂を登ると、ででで〜ん!と海が見える。

「澄海楼」


水平線も、海風も、海に反射してキラキラ光る太陽も、なんだか久しぶりだ。
長城の先端が、海へと突き出している。
その長城の形が、龍の頭に見えることから「老龍頭長城」(右上の写真参照)と呼ばれている。


「長城のまわりが海というのは、なんだか不思議な感じだ」


テレビで見たように、海側から見たいと思ったけど、手配を頼んだ方に、それは出来ませんと言われていた。
でも、行ってみたら、モーターボートでどうやら見ることが出来そうだった。
今回は大人数だったために、断念したが、もし機会があったら今度は絶対海から見て見たいと思う。


あぁ、宇宙から見える唯一の人工建造物とさえ言われていた(実際は見えないらしいが)長城の東端に私は立っているんだ!と思うと、かなり感激した。
ここから全長6350Kmの万里の長城がはじまるのだ。
ちなみに西端は甘粛省の嘉峪関というところまで。

「老龍頭の先端から見た海」


次は、「山海関(天下第一関)」の関所を見に移動。
入口でイレギュラーが発生したため、現地ガイドがあたふた。おかげで、私たちは炎天下の中20分ほど立ったまま待たされるハメに。スルーガイドの機転で、やっと入場することができました。
ちなみに、この現地ガイドは学生上がりの若い女性で、一生懸命なところはよいのですが、日本語のレベルが低く、またガイドとしての経験も浅いようでした。
事前に知らされていたけど、想像以上にひどい。手配会社が北京からスルーガイドをつけてくれていたから、事なきを得たけど、そうでなければ私はおそらくぶち切れていた。
途中から、彼女は地元の道案内のためだけにいるのだと割り切るようにしました。


山海関は、長城の関所の東端。1381年に築かれた。
城壁の厚さは、7mもあり、頂上と交差する部分は15mもあるそうだ。
天下第一関城楼がある。

「天下第一関城楼」



その後、「孟姜女廟(もうきょうじょびょう)」へ。
悲しそうな表情で、海を見つめる孟姜女という女性の像がある。秦の始皇帝の時代に、万里の長城の建設中に犠牲になった男性の妻で、夫の死をいたみ、山海関から身を投げた女性を祀った廟なのだそうだ。
この孟姜女伝説*1、諸説があるようで、私が事前に調べた話と、ガイドが話してくれた話とちがっていた。

「孟姜女廟の入口」



「孟姜女の石像」



時間が少しあったので、赤い旗を掲げた漁船がたくさん停泊しているところの写真が撮りたかったのだけど、うまく撮れず。ちかくの海岸で車を停めてもらう。

思ったほどキレイな海ではないが、海水浴のシーズンで、泳いでいる人がいた。
気持ちよさそうだった。


夕飯は、海鮮料理。
レストランの中には大きな水槽がたくさんあるエリアがあって、そこで選んだものを好きなように調理してもらうスタイル。
我々は、ツアーメニューなので、選べなかった。
かなり期待していたけど、思ったほどではなくちょっとがっかりだった。


帰りに、ホテルの横にある市場を見学しようとしたら、もうしまっていた。
仕方ないので、吹き抜けのロビーが見下ろせるホテル内のラウンジでお茶をしていると、
若い男性2人をつれて、夜の街に消えて行ったSさんたちが、しばらくして戻ってきた。どうやらいいお店がなかったようだ。
ホテル内のカラオケに入っていくところを、目撃。どんなところか見てみたいので、ついていこうかとちょっと思ったけど、せっかくのお楽しみをじゃましたら申し訳ないので、やめておいた。