大会当日!

大連マラソンスタート地点


朝、4時にモーニングコール。
5時から、和食レストランで朝食のおにぎりを配布する。


今回の大会は、健康ミニマラソン(4.2KM)、10KMマラソン、駅伝、フルマラソンの4つの種目がある。

私は、健康ミニと駅伝に出場するお客様のバスを担当。人数確認に手間取ってしまう。
やっと人数の確認が取れ、バスはスタート地点へ。
到着すると、天気雨が降ってきた。そして、虹が見えて、お客様は大喜び。
思ったほど寒くなくて、安心する。


スタート地点のお客様の案内に、予想以上に時間をとられた。
スタートを見ずに、ゴール地点に先回りをしなければいけないのに、耳の不自由なお客様が他のお客様とはぐれてしまっていてその対応をしていたら、バスが出るよと電話が入る。
現地旅行社のL部長にお客様を頼み、慌ててバスに戻り、健康ミニマラソンのゴール地点へ移動する。

移動の車内で、おにぎりを一つだけほおばった。

健康ミニのゴール地点へ行ったら、正式なゴール地点がわからない。
交通整備をしていた警察官に聞いたら、
「たぶんココだ。ってゆーか、あんたら大会の関係者なのに、何でわからないの?」
と逆に聞かれてしまう始末。


私たちは、みんなスタッフジャンパーを着ていた。
でも。運営は完全に大連側。
かなりずさんな大会運営に、ちょっぴり笑ってしまう。

なんとなく、ゴールの位置が違うような気がして、前に歩いていくと、なんとゴールの線が書いてある。しかも、大会委員と、なぜか太鼓などを持った人がうじゃうじゃいた。


違うじゃーん。


慌てて、スタッフに電話をして、バスを前の方に移動させる。


そうこうしているうちに、なんとトップランナーが4KM地点を通過。スタートしてからまだ13分しか経っていない。早っ!!!


健康ミニのゴールにもランナーがやってきた。すると、太鼓をバンバン打ち鳴らす。
なんかほのぼのした市民マラソンだ。

私たちのお客様も、次々とゴールされ、全員揃ったところで、ホテルへ戻る。


その後、スタッフと、希望者を乗せて、フルマラソンのゴール地点へ移動。
道路はかなり渋滞。交通規制が入ってるためだ。しかし、私たちは通行許可証を持っていて、それを見せると(というか、運転手が走るまねをして腕を前後に振ったら)警察がゲートを開いてくれる。
ちょっぴりVIPになった気分だ。


フルマラソンのゴール付近は、北京マラソンに比べると、かなりお粗末だ。
またまたなぜか太鼓の楽隊がいた。


2時間半くらい、ゴール付近でお客様を出迎える。
ずっと立ちっぱなしだったので、足が痛い。
やはりスニーカーを穿いて来ればよかったなぁと思ったけど、他のスタッフはみなスーツを着ていたのだから、もっと大変だろう…。

先にゴールしたお客様を連れて、バスでホテルに戻る。そのままホテルで待機といわれたので、ツアーカウンターにて、担当のガイドさんと一緒にお客様の対応をする。
この日の担当のガイドさんは、3年目のガイドさんだけど、彼も日本語がとても上手で驚いた。そして、10分だけ席をはずしますといって、どこかに出かけて戻ってきた彼は、お昼を食べていないという私に、ポッキーを買ってきてくれたのだ。
こういう心遣いが普段から出きるというのは、ガイドとしての素質があるってことだ。
大連は、観光資源が少ないので、ガイドさんも送迎中心になってしまっているが、実にもったいないなぁと思う。
彼と1時間くらい、雑談をしながらそんなことを考えていた。


昼食は、マイカルのフードコートへ。オムライスを食べる。


そして、夕方のパーティまで、自由時間になったので、友人Nに電話をする。
彼女がすぐに飛んできてくれた。1時間半くらいの短い時間だったけど、近くのスタバでお茶をする。日本語で、気のおけない会話をするという気楽さ。心地よさ。
普段、上司や中国人スタッフとしゃべってる時も、そんなに気を使っているわけではないけれど、やはり敬語だったり、正しい日本語を使わなきゃとか、使う言葉を選んでいたりする。
話題を選ばなくてもいい気楽さ、何も考えずにしゃべれる事が、こんなに楽しいのかと、二人で1時間半機関銃のようにしゃべりまくった。


夜は、有森選手のトークショーだ。
お客様もマラソンを走り終えたとは思えないほど、元気一杯だ。


パーティも無事に終わり、夜は有森選手とスタッフと共に、打上げに。
先日行った「万宝 海鮮舫」へ。
注文するのに30分くらいかかってしまった。中華料理の注文をするのは、やはり難しい。
でも、有森選手も美味しいといいながら食べてくれて、ホッとした。

彼女のオリンピックでメダルを獲るまでの話を聞いて、あの名文句「自分で自分を褒めてあげたい」という言葉の重みを初めて感じた。

悔しさをバネに変えて、喜びを力にして、努力し続けた人だからこそ言える言葉なんだなぁと。


「フルマラソンを走るときに、10のうち9つ嫌なことがあっても、たった1つでもいい事があれば、それだけを考えて走るんです。それが力になるんです。嫌なことを考えていても何の力も生まれません」

と、彼女がトークショーで言っていた。
妙に心に残る言葉だった。


何かを成し遂げた人の言葉は、本当に説得力があるものだ。
私も弱音ばかり吐いてないで、もう少し中国で頑張らなきゃ。