利群北京ダック店

窯



北京といえば、北京ダック

街中に掃いて捨てるほど北京ダックの店はあるけれど、それぞれの店ごとに味が違う。
有名店だからと言って、美味しいとも限らない。(私は某超有名店で食べると、必ず激しくお腹をこわすのデス…)

昨年くらいから、利群の噂は耳に入っていた。
胡同の中にある小さいお店だけど、ダックが安くて美味しいので、連日行列が出来る店だというのだ。そして、白人の観光客が大挙して押し寄せているとも聞いていた。
今年に入って、私の周りでもやっぱりダックは「利群」が一番美味しいと評判がたち、
ぜひぜひ行ってみたいと思っていた。

たまたまその噂を耳にしたうちの社長が、じゃあぜひ視察に行ってみようと言ってくれて、
ついに!ついに「利群」に行って参りましたー!


昼間だったら胡同の様子がもっと見れて楽しいのになぁと思いつつ。前門近くの胡同の中を歩くこと5分。ついに入口が見えてきましたー!


「利群の入口脇の壁」

ワクワクしてきた。
入口の奥にある大きな窯で、ダックを焙っている。
店内は、50人くらいが入れるくらいの小さい店だ。
衛生管理、ちゃんと出来てるの?と突っ込みたくなるような店だ。
西洋人ってこういう雰囲気、意外と好きなんだよねー。

でも日本人観光客には、ちょっと厳しいかもね…とついつい仕事の目線で見てしまう。
トイレチェックに行った社長が、厳しい顔をして戻ってきた。これだけ儲かっているんだから、トイレくらいきれいにすればいいのに…とのこと。せめて、掃除をこまめにやればもっと印象は変わると思うけど…。
レストランの良し悪しを判断するのには、トイレだと昔聞いたことがある。
トイレの清潔さで、店の衛生管理に対する姿勢がわかると…。中国では、通用しないかな。


ダック以外にも、たくさんお料理を頼んだ。
このダック以外のお料理が、とても美味しいのだ。
「腰果鶏丁(カシューナッツと鶏肉の炒め物)」「魚香肉糸(四川の魚香醤を使った豚肉の炒め物:かなり美味)」「魚香茄子」「筍とハツの炒め物」など。
本当に美味しかった。メインのダックがなかったら、白いご飯を片手に全部平らげてしまいそうなほど美味しい。



「魚香茄子」               「豆苗のニンニク炒め」

そして、ついにメイン登場。
おにいさんが、個室の脇で裁いてくれる。


「利群の北京ダック」


餅(ビン)と呼ばれるダックを包む白い皮が、ちょっぴり粉っぽいと社長が言っていたが、
一つ一つ焼いている感じがして美味しい。
肉が多いダックを数枚テンメンジ醤につけ、ねぎの千切りとキュウリをはさんで、クルクルっとまいて食べる。
うーん、美味!お肉がジューシーだ。
日本では、カリカリに焼いた皮だけを食べるようですが、本場の北京ダックはお肉が多め。
こちらの方が、肉のジューシーさを堪能できて、美味しいのだ。


個人的には、お気に入りの「大董北京ダック店」の方がやはりダック自体は美味しいと思ったけど、でも胡同の中にあるというだけで、中国好きの人には心惹かれる店だろうな。

しかし、あまりにわかりにくい店で、もう一度一人で行けといわれても、たどり着けないだろうなぁ…。

そうそう、あまりに人気のお店で、店員から次の客がいるから、早く帰ってくれと何度もせかされた。それも相当嫌な顔をして…。私たち、まだ食べ終わってないのにさー。
日本だって有名店では、せかされることもあるけど、あそこまで嫌な顔はしない。
服務員の態度一つで、せっかくのお料理が、台無しになってしまうよなぁ。
ざむねん。