内モンゴルの旅③

liyuan2005-08-28


明け方。
日の出を観に、Yさんと早起きしてお散歩。
東の方角に歩いていくと、馬に乗ったオレンジ軍団が…。
景観を損ねるのでだれか注意してやって…と朝から不愉快に。


だんだん明るくなってくる空。
丘の上に上れば、朝陽がみれるかも!とのことで、Yさんと丘を登る。
空が落ちて来そうなほど広い。
見渡す限りの大地と空。
うぉーっ!と地平線まで走り出したい気分だなとポツリとつぶやいたら、Yさんに走っていいよと冷たく言われる(笑)


雲を茜色に染めて、太陽が顔を出す。
あぁ、今日という一日が始まる。
優しい夜明けだった。


今日は、フフホト市内に戻り、市内観光。
大召と五塔寺と昭君墓を見学。


大召(無量寺)は、チベット仏教の寺院。
実は、寺に入るまで、何の寺だか分からずにいた。ガイドに聞いても、うまく説明が出来ない(――゛)
中に入って、チベット仏教っぽいなぁとおもって、ガイドに質問すると、「あぁ、そうです」との返事…。突っ込んでいくつか質問したけど、わからないという。
仕方ないので、自分で中国語の案内を読む羽目に。つーか、チミは何のためにいるの!?観光案内くらいちゃんとしろーーー!


昭君墓は、王昭君の陵墓だ。王昭君は中国四大美女の一人。
ちなみに、残りの3人は、楊貴妃と西施、貂嬋らしい。
漢民族と異民族の和平のために、匈奴に嫁いだ人だ。
陵墓の上からは、フフホト市内を見渡せる。


金剛座舎利宝塔(通称:五塔寺)は、清の時代たに建てられた高さ13mの塔。
塔の四面には仏像が彫られており、千仏塔とも呼ばれている。


遅めの昼食をとる。
ここで、レストランのメニューに載っていた羊の足の金額が、100元もしないことに、愕然とする。
あぁ、やっぱりやられたー!まぁ。これも旅の想い出ということで(笑)


それにしても今回のガイドは、本当にまともなガイディングが出来ない人で、怒り出す気力もないくらいでした(笑)
ウチのツアーで、これと同じことをやったとしたら、そっこー解雇するレベル。
でも、個人的にはいいガイドばかり見ていても勉強にならないので、お客様がどういう気持ちになるのかということを勉強させてもらったということで、よしとしました(笑)


その後、市内にある手配旅行社の事務所に連れて行かれ、ツアー代金の支払いをする。
フツーは、ありえないことだ。
ガイドに預けると心配ということであれば、フツーはお客様のレストラン等に事務所の係員がやってきて回収すれば、お客様の貴重な旅行の時間を奪わなくても済む。そういう心遣いがまだまだ出来ていない。


とにもかくにも、事務所で5人分の支払いを済ませたあとは、お土産屋に案内される。
セーターなどを作る様子を実演している工場を見学させられ、土産物屋で、おきまりのガイドが消える(笑)


お土産用のお菓子を数点購入し、羊の皮の手袋が、安売りしてたので、1個購入。
あとは興味がないので、フラフラしていたけど、なかなかガイドが帰ってこない。
ガイドを待つこと10数分。
悪びれれた様子も無くじゃあ行きましょうといわれ、カチンと来る。
これまた、ドライバーがいなくなり、今度は車を待つこと10分。まったく、何をやってるんだか。


つづいて、内蒙古博物館へ。ここはひどい押売販売があると、クレームが上がってた場所で、今回はその視察を兼ねている。


私とYさん北京組は飛行機の時間があるので、博物館の前で残りの3人をおろし、そのまま飛行場へと向かう。
ガイドは一応、空港まで来てくれたけど、チェックインアシストもせずに立ってるだけ。


いる意味、まーーーったくなし。
安全検査を通って、振り向いたら、すでに姿はなし(笑)
まったく、最後の最後までイライラさせられっぱなしのガイドでした。


帰りの便は順調に搭乗開始をしたので、大丈夫そうだねと話していたら、そうは問屋がおろさない。


いつまで経ってもドアクローズしない。
他の客を待ってるとのアナウンスが入るが、30分経っても、あらわれる気配なし。


乗客はいらだち始めている。
しまいには、乗客が数人でCAに詰め寄った。



いい加減にしろ!
いつまで待たせるんだ!こっちは急いでるんだ!
遅延証明書を出せ!
などと、CAに向かって怒鳴り散らしている。


すると、遅れていた人たちがようやく登場。
どうやら大学の研究室の面々らしい。
他の乗客があまりにも怒っているので、CAがその集団の責任者に謝れと言っている。


あ、ありえん。
日本だったら、絶対にCAが他の客に謝れなんて言わないはずだ。
状況をさっして、自ら遅れてきた人が謝ることはあっても…。


その遅れてきた集団の責任者は、北京の大学の教授で、学生たちを連れて視察にきたけど、帰りのバスが遅れて、皆さんを待たせてしまった。大変申し訳ない。と頭を下げた。
とても腰の低い人で、学のありそうな品のいい感じの年配の方だった。
どっちかというと、この人たちを待つと決めたのは、航空会社のほうで、そのためにこの騒動が起きたのなら、謝るのは航空会社だと思うけど、中国ではそうは考えないらしい。
CAは悪びれた様子も無く、私たちには何も責任は無いというようなことを言っていた。


とりあえず、他の乗客の前で大学教授が頭を下げて謝ったことだし、一件落着だ。これでやっと北京に戻れる…と思ったのは、甘かった。
腹の虫が治まらない乗客の一部は、まだCAにくってかかる。
航空会社としての保証を出せだの、遅延証明書を今すぐ渡せだの、怒りが収まらない様子。このやり取りで、せっかく待ち人が来たのに、ドアクローズも出来ずにいる。
我々は、ただ待つしかない。
あなたのせいで、さらに他の客を待たせているということに、あなたは気がついてる!?
と声を大にしていってやりたかった。


あとから遅れてきた集団の学生が、「もういいから、早く飛ぼうぜ」と言ってるのが耳に入って、つーか、お前がそれを言うな!と思わず言ってしまった。
もちろん日本語で(笑)
結局、1時間以上も遅れてやっと出発。
CAは、文句を言ってた乗客には謝ったけど、それ以外の乗客には、特に謝らず。
実に、不愉快だ。
あたしらだって、ずーーーっと待ってたんですけどぉぉ。



と、なんとも後味の悪い旅の終わりでした。
ガイドに振り回され、オレンジ軍団にじゃまされ、自分のことしか考えてない乗客に振り回され…。モンゴルの大自然と、一緒に行ったメンバーが楽しいメンバーだったのが、唯一の救いでした。